スポット(現物)取引vsマージン(信用)取引:何を選ぶべきか?

スポット取引とマージン取引のどちらを選択するかは、取引を始める前にトレーダーが直面する大きな問題の一つです。これら2つはトレーダーに与えられる取引オプションであり、取引に着手する前にどちらかを決める必要があります。この記事では、スポット取引とマージン取引のどちらを選択するかを決断する上で、2つの取引について知っておくべき特性を説明していきます。

スポット取引とは?

名前の通り、スポット取引はスポット市場で現物価格(別名時価)にて行われます。スポット取引では基本的に、市場参加者が求めるすぐに適用される提示価格と入札価格で取引が実行されます。また、スポット取引の性質上、決済日までに取引の支払いに利用できる資産が必要になります。

たとえば、スポット取引で1,000ドル相当のイーサリアム(EHC)を購入する場合、決済日(通常T + 2日間の取引)までにアカウントに1,000ドルの残高が必要になります。その金額がなければ、ETHのポジションに入ることはできません。

マージン取引とは?

マージン取引は、第三者から資金を借りてポジションを活用するという概念です。マージン取引はスポット取引とは異なり、ポジションに入るために全取引金額を保持している必要はありません。必要となるのは、あなたが入ろうとしているポジションのマージンにある資産の担保を持つことです。

たとえば、1,000ドル相当のETHの購入を検討しているとします。Overbitのような取引プラットフォームでは、仮想通貨ペアにおいて最大100倍のレバレッジが提供されるため、1,000ドル相当のETHを取引するためにアカウントにはわずか10ドルしか必要ありません。

どの地点においても、ポジションを保有しておくためには、アカウントで契約金額の1%(レバレッジが100倍の場合)を維持するだけ良いのです。取引の状況によっては、利益を引き出したり、より多くのポジションに入ることが可能な場合もあります。

シナリオ 契約サイズ (損益) レバレッジ (マージン) 必須残高
オープンポジション:
ETH/USD @ US$250
US$1,000
@ETH 4口(US$ 0)
100x (1%) US$10 (ポジションの保有)
ETHがUS$300まで上がったとき:
ETH/USD @ US$300
US$1,200
@ETH 4口(+US$ 200)
100x (1%) US$12 (ポジションの保有) – US$200 (利益)
= -US$188 (さらにポジションを取るために使用または引き出せる額)
ETHがUS$200まで下がったとき:
ETH/USD @ US$200
US$800
@ETH 4口(-US$ 200)
100x (1%) US$8 (ポジションの保有) + US$200 (損失のカバー)
= +US$208 (トップアップ)

なぜスポット取引を選ぶ理由は?また、選ばない理由は?

1.スポット取引の長所

まず、スポット取引はリスクを抑えられます。取引できるのは自分が所有している残高のみなので、アカウントにすでにある金額より多くを失うことにはなりません。スポット取引では、所有する資産に基づいてのみ取引を行い、過剰なレバレッジを回避できます。

2.スポット取引の短所

リスクが少ないというスポット取引の長所は、状況によっては短所になることがあります。自身の口座残高がリミットとなるため、良い取引のチャンスを最大限に活用することができません。したがって、強い確信を持つ取引を行っている場合でも、自分が所有する資本によって許される限りの金額しか稼ぐことができないのです。US$1,000にはUS$1,000の限度があるのです。

マージン取引を選ぶ理由は?また、選ばない理由は?

1.マージン取引の長所

マージン取引を選択する最大のメリットは、利益を大幅に拡大する機会が得られることです。マージン取引はレバレッジの機能により、自分が持つ100倍もの資本を仮想通貨ペアで取引することができます。マージン取引では、適切なタイミングで適切な取引を行うことで多くの利益を得ることができます。

取引スタイルにもよりますが、マージン取引を持つことによって大きく優位に立てます。たとえば、取引頻度の低いトレーダーを見てみましょう。低頻度のトレーダーは、本当に確信のあるポジションにだけ入ります。トレーダーが識別したそのような低頻度で高確率の取引を、マージン取引では最大限に活用できます。

2.マージン取引の短所

マージン取引には特有のリスクもあります。ご想像のとおり、最大100倍の資本を取引すると、初期投資額よりも多くの損失が出る可能性があります。これは、実際に所持している資本以上は失うことのないスポット取引とは異なります。

マージンで取引する場合、定刻に損失を補うのに十分なマージンがない場合、ポジションが清算されてしまうことがあります。したがって、考慮すべきもう1つの要素は、ポジションの利益です。これは、ポジションの方向と選択したプラットフォームに応じて不確実な量になります。

どの戦略が自分に適しているのか?

さて、究極の質問です。トレーダーはどちらを選ぶべきなのか?

最終的に、戦略の選択はトレーダーとしてのあなた次第です。なぜなら、あなたよりもあなたを理解している人など他にいないからです。自分自身のリスクの許容度に関する理解と投資に関する知識に基づいて、どの戦略が適切かを自身で判断する必要があります。「全ての道はローマに通ず」ということわざにあるように、全ての取引戦略は成功に通じているのです。

Share the Post:

Related Posts